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ゼロからのスタート

2025年3月、私はアイデアがない状態で東京大学卒業生向けの起業家プログラムFoundXに参加しました。何をやるかも決まっていない、完全なゼロからのスタートでした。外銀勤務時代から「このままではいけない、何か大きく変えなきゃいけない」という思いはありました。そんな自分が初めて具体的に行動に移したものの、当然具体的なテーマも仮説もない状態での参加でした。


Hadrianとの出会い

メンターの馬田さんから最初に勧められたのは、海外スタートアップや日本のVCの投資先を徹底的に見ることでした。毎日のように数多くのスタートアップを調べ、記事やインタビュー、資金調達のニュースを読み続ける中で出会ったのが、アメリカの製造スタートアップHadrianです。彼らの工場の写真を見た瞬間、強い衝撃を受けました。私が想像していた部品製造工場とはまったく違い、まるで研究室のような空間。大量のマシンとPCが整然と並び、人の姿はほとんどありませんでした。

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彼らはソフトウェア駆動の工場を実現し、宇宙・防衛用途の高精度金属部品を、人に依存しないプロセスで製造していました。Hadrianに関するあらゆる記事を読み漁り、CEOであるChris Powerのインタビューやポッドキャストを繰り返し視聴する中で、**「リードタイムが従来の10分の1」**という言葉に出会いました。真偽は分かりません。それでも、「仮に半分のリードタイムだとしても、実現できたらとんでもない価値になる」と直感しました。製造業の価値は品質だけでなく、速さそのものでもあると気づいた瞬間でした。


日本の製造業への仮説

日本でも、製造業の高齢化、人材不足、分断されたサプライチェーン、長すぎるリードタイムといった課題があるはずだと考えました。人工衛星でもロケットでも戦闘機でも、部品が1つでも揃わなければ動きません。製造業とはそういう世界だからこそ、速さは価値そのものです。もし製造のリードタイムを大幅に短縮できるなら、日本の産業全体にとって大きな意味を持つはずだと感じました。


ビジョンの決定

<aside> 🎯

「ソフトウェア駆動でAIによって進化する金属部品工場を日本に作る」

</aside>

そう決めてからは、とにかく行動を続けました。私は製造業の経験もなければ、ソフトウェア開発ができるエンジニアでもありません。それでも、自分のビジョンや熱意、覚悟を言葉にして伝え続けることで、少しずつ共感してくれる人が増えていきました。それが何よりも嬉しく、行動を続ける大きなモチベーションになりました。


徹底的なヒアリング活動

宇宙・防衛系企業へのアプローチ